旅の始まりを告げた朝日はすっかり沈み、私達を乗せた艦は闇夜を駆る。ホームの明かりが煌々と輝き、この壮大な旅に一旦の区切りをつける。私達は浜松の地に辿り着いた。 時刻は22時を回ったところで、腹を満たした我々のやるべきことは一つ。宿探しである。…
半年ほど前の会話が全ての始まりだった。後輩が唐突に「バイクに乗りたくないか」と聞いてきた。「乗れるなら便利だろうな」と返した。そうして私達は浜松に向かった。 元々バイクなどに乗る予定は毛頭なかった。物は積めず、事故を起こせば死ぬ。四輪車だっ…
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